現代の子どものこころの諸問題の解決に貢献できるエビデンスの提供、イノベーションの創出を実現してまいります。

福井大学子どものこころの発達研究センター
センター長
松﨑 秀夫
ハートマーク

GREETING センター長挨拶

現代社会における少子化の進行は、我が国が直面する最大の危機に他なりません。児童虐待の相談対応件数や不登校の件数が過去最多となり、加えてコロナ禍により子どもや若者、家庭をめぐる様々な課題が我が国では深刻化しています。

かかる状況にあって福井大学では従前から「脳の発達の仕組み」の解明や「子どものこころ」の諸問題に取り組んできた歴史があります。こうした特色を生かしながら「子どものこころの発達研究センター」事業のもと、福井大学では大阪大学・浜松医科大学・金沢大学・千葉大学と共に「連合小児発達学研究科」を5大学で構成し、「子どものこころの発達」の科学的解明および「子どものこころのひずみ」を克服する研究活動を推進してきました。当センターでは、特に脳の発達の分子・細胞レベルでの基礎研究、ヒトの脳の活動を可視化し脳の機能的発達を追う画像研究、「子どものこころのひずみ」の成因を明らかにするための疫学研究、子どもの養育者に目を向けた社会実装研究を行い、さらに福井県・永平寺町からのご支援も頂きながら、教育・臨床現場への還元や関連人材の育成にも努めています。

福井大学では、令和4年度からの第4期中期目標中期計画において「地域から地球規模に至る社会課題を解決し、より良い社会の実現に寄与するため、研究により得られた科学的理論や基礎的知見の現実社会での実践に向けた研究開発を進め、社会変革につながるイノベーションの創出を目指す」との方針を定めました。当センターは、学内の医工教連携をベースに、連合5大学はもとより国内外の「子どものこころ」共同研究をいっそう推進し、現代の子どものこころの諸問題の解決に貢献できるエビデンスの提供、イノベーションの創出を実現してまいります。ご協力ご支援のほど、何とぞ宜しくお願い申し上げます。